ー エンゼルメイク ー
〜エンゼルメイク〜
亡くなった方へ施すお化粧のことです。
(死化粧とも言われています)
故人の最後の身だしなみであり、弔問客に対して故人の最後の印象を少しでも美しいものにしてあげたいという、遺族の心遣いでもあります。
今年7月の半ば、祖父が亡くなりました。
孫たちの手を握り 静かな旅立ちでした。
以前から漠然と、「もしかしたらいつか死化粧に携わらせて頂くことがあるかもしれない…」
そんな風に感じておりました。
まさか、祖父の旅支度をすることになるとは。
本来は、
●頬をふっくらさせる為に脱脂綿を入れる(含み綿)
●髪、爪、髭 など身だしなみを整える
●フェイスマッサージ
などを行なった後に施します。
(ここまではプロの方に行なって頂きました)
顔にファンデーションを塗ると、死後時間が経ってくすみ始めた顔が明るくなりました。
チーク(頬紅)、口紅 を塗ると、生前の生き生きとした血色が蘇ります。
穏やかに、ただそこに眠っているように…
その顔を見て心が救われるような気がしました。家族も同じ気持ちだったとおもいます。
メイクをする側、そして遺族側の、
貴重な経験を祖父が残してくれたのだと思います。
死化粧は、決してスポットライトの当たるようなメイクではないけれど、とても意味のあるメイクだと感じました。
それは、残された遺族が故人の死を受け入れ、しっかり前に進んで行く為に。